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IBMが開発中のステーブルコイン「Stronghold USD」とは?

2018/08/01

クリプトボーイ

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地球のみなさん、こんばんは!
クリプトボーイです。

今日は、IBMがスタートアップと共同開発中のステーブルコイン「Stronghold USD」を紹介しよう。

テザーのオルタナコインとしても注目されているが、天下の国際IT企業が手掛けるデジタル通貨だけあって、「その辺の胡散臭い仮想通貨とは一線を画す!」という意気込みがガッツリ伝わってくる。

Stronghold USDの4つの特徴

「Stronghold USD」の主な特徴は以下のような感じだ。

1.米ドルに裏付けされた、ビジネス向けのステーブルコイン
2.ステラ(Stellar)のブロックチェーン・プラットフォーム上で利用
3.IBMのブロックチェーン決済ソリューションで動作する
4.連邦預金保険公社(FDIC)に補償されている唯一のデジタル通貨

The so-called stable coin, Stronghold USD, launched on Tuesday on the Stellar blockchain platform. Buyers of the coin will deposit greenbacks with the company’s partner bank, Nevada-based Prime Trust for Stronghold to issue the tokens based on a 1-to-1 ratio(reuters).
「Stronghold USD」は、今週火曜日(7月17日)にステラのブロックチェーン・プラットフォームで発表された。バイヤーはIBMと提携しているネバダ州のプライム・トラストを通し、1ドルにつき1トークンを獲得する(ロイター)。

現時点では、金融機関、多国籍企業、資産運用会社などのビジネス向けに設計されており、将来的にはリテール顧客への発行も視野に入れているそうだ。

IBMの発表や様々な報道を見る限り、「Stronghold USD」は投資目的の仮想通貨ではなく、決済手段としてのデジタル通貨だ。

テザーと決定的に違う点

ドルとのペッグ通貨という点がテザー(Tether)とかぶるが、決定的に違うのは信頼度だろう。

「Stronghold USD」がIBMという国際IT企業の名に加え、連邦預金保険公社(FDIC)に補償されているのに対し(CNBC)、テザーは「十分な流通量をカバーするだけの、十分なドルを保有していないのではないか?」「価格操作を行っているのではないか?」など、次から次へと疑惑が浮上している。

FDICに補償されているとなにが安心なのかというと、金融機関が破たんに追い込まれた場合、25万ドルまでを補償してくれるのだ。これで安心!という感じである。

ビットコイン・マガジンの報道によると、プライム・トラストのスコット・パーセルCEOもその辺りの事情を意識していて、「Stronghold USDは監査されたコイン」などと、テザーとの違いをアピールしている。

IBM国際ブロックチェーン部門のヴァイス・プレジデント、ジェシー・ルンド氏は、「Stronghold USD」に秘められた可能性への期待を以下のように語った。

New types of fiat-backed instruments, like Stronghold’s USD token, have the potential to improve the backbone of international banking operations and payments, giving banks an easier way to integrate with public blockchain networks without significant changes to their core banking and compliance infrastructure.(Bitcoin Magazine)
「Stronghold USD」のような、法定通貨で裏付けされた新たな決済手段は、国際的な銀行運営や支払いの基盤構造を向上させる可能性を秘めている。銀行はコンプライアンスのインフラなどに大幅な変更を加えることなく、パブリックブロックチェーン・ネットワークと容易に統合できる(ビットコイン・マガジン)。

ステラとは何か?

ステラについても説明しておこう。ビットコイン取引所「マウント・ゴックス」の設立者ジェド・マケ―レブ氏がマウント・ゴックス破たん前に売却した仮想通貨事業で、マケ―レブ氏が自ら中心となって手掛けた発行通貨「ステラ」は、現在「ルーメン(XLM)」の名で取引されている。

ベースとなっているのはRippleだが、Rippleが金融機関向けの決済システムであるのに対し、ステラは個人利用を目的としている。

「Stronghold USD」との提携は、ステラにとっても新開地開拓の大きなチャンスとなりそうだ。因みになぜIBMがステラのブロックチェーンを選んだのかについては、明かされていない。

Strongholdは仮想通貨トレード・プラットフォームを提供するFinTechスタートアップで、「資産にとらわれない、国際決済とトレード・エコシステムを構築する金融機関」とのことだ。

ステーブルコインとは?

ゴールドや主要通貨(ドル、円、ユーロなど)といった資産に裏付けされたコイン。一般的な仮想通貨と違って、価格が安定している(Stable)のが特徴だ。規制が確立されておらず、価格変動の激しいデジタル通貨をより安全に、より広く普及させる意図がある。

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