売上が約6割減 XRPに未来はあるのか?
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地球のみなさん、こんばんは!
クリプトボーイです。
リップルがXRPの第2四半期(Q 2)報告書を発表。既に周知の事実だろうが、XRPのQ 2の売上は前期から56.15%減、価格も9%減など、結構悲惨な結果になっている。
しかしリップルは「これまでのQ2の中で最高!」とハイテンションだ。この自信がどこからわいてくるのか、XRPの未来はどうなるのか、Q2報告やコインデスク、ビットコイニストなどの報道から探ってみたい。
低迷は成長過程?
1.7億ドル近くを売り上げたQ1から一転、Q2のXRPの総売上は7553万ドルと2分の1以下に落ち込んだ(コインデスクによる)。ビットコイン(BTC)を筆頭とするほかの仮想通貨同様、XRPの価格も9%下落。
リップルはXRPの変動性が低かったこと、仮想通貨市場全体が低調であったことを理由に挙げているが、こうした低迷もあくまで成長過程であると強調している(コインデスク)。
“The tight correlation is indicative of a market that is still in its infancy. Traders have yet to distinguish among the intrinsic values of the best known digital assets. As the industry matures and decides what it deems most useful and valuable, we should expect to see more separation.(Coindesk)”
「強い相関関係(価格変動の強さ)は、市場がまだ未発達であることを示している。トレーダーは主要なデジタル資産の実在価値を区別できていない。仮想通貨産業が成熟するにしたがい、有益で価値あるもののとの区別がつくようになるだろう(コインデスク)」
要するに、現在は価値のある仮想通貨もそうでないものもごちゃ混ぜ状態なので、価格が変動しやすい。投資家の目が肥えていけば、価値のない仮想通貨が市場から姿を消し、価格も安定すやすくなるだろう、ということだ。
価格上昇を期待させる要素
売上や価格だけに焦点を当てると一抹の不安を感じるが、将来に期待をもてる要素も報告されている。
まずはリップルのマネーサービス事業子会社XRP IIによる直接売上が1687万ドルと、前期から27万ドル伸びた(コインデスク)。その代わり、プログラム上の売上は62.5%も減って5660万ドル(総売上の0.125%)しかなかったが、この辺りは今後の巻き返しに期待するしかない。
もうひとつは顧客数が増えたこと。「これまでのQ2の中で最高」というリップルのコメント(コインテレグラフ)はちょっと強がりかな?という気がしないでもない。しかし価格が落ちているにも関わらず顧客が増えたことは、特にリップルがXRPを独立した存在に切り離したがっている事実を考慮すると、ポジティブな材料ではある。
XRPの価格上昇に必要なのは?
気になるのは今後だ。XRPの価格はどうなるのか?
仮想通貨取引企業BKCMのブライアン・ケリーCEO(ビットコイニストによる)は、リップルの国際送金ネットワーク「RippleNet」や送金業者向けソリューション「xRapid」ばかりが評価され、XRP自体の価値が正しく反映されていない点を指摘している。
なぜかというと、XRP自体に有益価値がない、というのがケリー氏の見解だ(ビットコイニスト)。
“The knock on Ripple if you are a currency investor is that you can use the ledger without the currency [XRP tokens] and that’s why [XRP] has to have a utility(Bitcoinist). ”
「レッジャー自体はXRPがなくても利用できる。だからこそ、XRPに有益性をもたせる必要があるのだ(ビットコイニスト)」
金融機関からの評価はうなぎ上りである反面、XRPは軽視されている。ケリー氏の推測が当たっていれば、将来的なXRPの値上がり、あるいは値下がりは、XRP自体に有益価値を生みだせるかどうか次第ということだ。
エスクロー口座にロックアップされてるXRPは?
エスクロー口座にロックアップされているXRPはどうなっているのか?リップルはQ2、30億XRPを引きだし、27億XRPを新たなエスクロー契約に入れた。
2017年Q4、リップルはエスクロー口座に550億XRPをロックアップしたので、流通している全XRPの13%にしかアクセスできなかった(コインテレグラフ)。ロックアップされなかった3億XRPは、エコシステムのサポートに使われているそうだ。
ゆっくりペースではあるが、リップルとXRPを取りまく環境は整いつつあるのではないか?今のところ、市場が成熟するのを見守っていくのがベストだろう。
ロックアップとは?
従業員やベンチャーキャピタルを含む公開前の企業の株主が、その株式が公開された後、一定期間、市場で持株を売却することができないようにするシステム。
リップルが保有しているXRP量が多すぎることに不安を感じる投資家が多く、これらの投資家を安心させる意図で、保有している617億XRPのうち500億XRPをロックアップした(BITSONLINE)。
エスクロー契約とは?
エスクローとは、取引の際に信用できる第3者を介入させる第3者預託のこと。元々は米国の不動産取引で利用されているシステムだ。
ロックアップされているXRPは第3者が保管しているので、リップルは「やっぱやめた」などと勝手にXRPを引きだすことができない仕組みになっている。
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