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イーサリアム(ETH)とリップル(XRP)が証券化?米国の大物発言で波紋

2018/05/02

クリプトボーイ

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地球のみなさん、こんばんは!
クリプトボーイです。

元米国商品先物取引委員長で、
現在はスローン経営学大学院でブロックチェーンの研究をしながら
教鞭をとるゲイリー・ジェンスラー氏が、
「イーサリアム(ETH)とリップル(XRP)は、非登録証券としてあつかわれるべき」と発言し、波紋を呼んでいる。

 

ビットコインがOKでイーサリアムとリップルはNGな理由

暗号通貨が証券か商品か――については、以前から度々議論されている。

米証券取引委員会(SEC)が2018年3月、
「ほとんどの暗号通貨に証券取引法が適用されるべき」という見解を示すなど、
包囲網がじわじわと固まりつつあった。

それに追い打ちをかけるかのように浮上したのが、
今回の経済界の大物ジェンスラー氏の発言だ。
同氏はニューヨークタイムズ紙のインタビューで、以下のように主張している。

“ There is a strong case for both of them — but particularly Ripple — that they are noncompliant securities,” he said in an interview.
「両通貨とも―特にリップルには(証券取引法に準拠する)、非準拠証券とみなす十分な論証がある」

その一方で、ジェンスラー氏を含む専門家の多くが、
ビットコインは証券取引法適用外にとどまると確信している。

なぜビットコインには証券取引法が適用されず、
イーサリアムとリップルだけが狙い撃ちされるのだろう。

ビットコインは本来、ICOや中央組織によって発行されたものではなく、
ソフトウェアを管理しているのも分散型の開発者グループである。
ライトコインやモネロにも同じことが該当する。

これに対しイーサリアムは、ネットワークが機能する前に、
イーサリアム財団によって最初のトークンが発行された。

この差が、決定的な定義となるようだ。

しかしジェンスラー氏いわく、
イーサリアムに関してはグレーゾーンに位置するが、
リップルはかなり際どい立場にある。

Ether could get off the hook, Mr. Gensler said, because its development has been more decentralized recently, and new Ether tokens are now given out to so-called miners through a network.
イーサリアムは近年、非集中化する傾向が高まっており、ネットワークを通して自称「採掘者」にイーサ―トークンを譲渡している背景から、証券に分類されずにすむかもしれない。

But Mr. Gensler said it would be much harder for the Ripple token, known as XRP, to avoid being categorized as a security. The company that oversees Ripple’s development still holds most of the XRP tokens and does most of the work to make the software and the token valuable, he said.
リップル(XPR)は非常に難しい立場にある。XPRトークンのほとんどを自社で保有しているほか、トークンとソフトウェアの価値を押し上げるために動いているからだ。

 

証券化されるとどうなる?

4月21日の時点で、イーサリアムは650億ドル、リップルは350億ドル相当発行されているが、
イーサリアムやリップルが非準拠証券と定義されると、
SECに正式登録された取引所のみに取扱いが許可される。

つまり、現在両通貨を取り扱っている取引所のほとんどが、
合法的な取引きができなくなるということだ。
米国の暗号通貨市場にとって、価格を押し下げる圧力となりかねない。

ジェンスラー氏が2009~14年まで会長を務めた商品先物取引委員会(CTFC)は、
現在SECと連携して、暗号通貨関連の規制フレームワーク作りに動いているが、
その焦点はICO経由で発行される小規模なトークンやコインに当てられている。

しかし主要暗号通貨にも、規制のメスが入る時期が訪れたようだ。
ジェンスラー氏は2018年は非常に興味深い年になるとみている。

“2018 is going to be a very interesting time,” Mr. Gensler said. “Over 1,000 previously issued initial coin offerings, and over 100 exchanges that offer I.C.O.s, are going to need to sort out how to come into compliance with U.S. securities law.”
「ICOは1000件を超えており、100件以上のICO取扱い取引所は、どのようにして米国の証券取引法を遵守するか考える必要がある」

 

リップルとイーサリアムの反論

しかし発行側が「はい、そうですか」とすんなり従うわけはない。
リップルとイーサリアム財団は以下のように反論している。

A spokesman for the company Ripple, Tom Channick, said XRP should not be a security. “XRP does not give its owners an interest or stake in Ripple, and they are not paid dividends,” he said. “XRP exists independent of Ripple, was created before the company and will exist after it.”
リップルの広報部マネージャー、トム・チャニック氏は、「XRPは所有者に利益や株式、配当を与えることはない。XRPはリップル設立前から存在し、(リップルがなくなっても)独立して存在するだろう」と、XRPが証券ではないと述べている。

Aya Miyaguchi, the head of the Ethereum Foundation, told the NYT in an email statement that the foundation doesn’t control the supply of Ether and doesn’t have the ability to issue Ether(BITCON ILSE).
イーサリアムのエグゼクティブ・ディレクター宮口綾氏はニューヨークタイムズ紙宛てのEメールで、財団がETHの供給や発行を管理できる立場にはないと述べた(ビットコイン・アイル)。

説得力があるような、ないような――という微妙なラインだ。

いずれにせよ今回の動きが暗号通貨産業に投げかける波紋は今後ますます広がりそうだ。

ジェンスラー氏自身は暗号通貨への投資にまったく興味というが、
暗号通貨そのものを全面的に否定しているわけではない――という点が希望材料だろうか。

 

ゲイリー・ジェンスラー氏はどんな人物?

ウォートン・スクールで経済学のMBAを取得したジェンスラー氏は、
ゴールドマン・サックスのパートナーで最年少で任命された後、
オバマ政権下でCFTC委員長、ヒラリー・クリントン氏の選挙陣営では財務責任者を務めたウォール街の大物だ。

現在はスローン経営学大学院で教鞭をとり、
ブロックチェーンが金融産業にあたえる潜在的影響について、研究・講義している。

マラソンに情熱を燃やす娘3人の父親という、健康に気を使う普通のおじさんの一面ももつ。

 

証券化された場合、どこでイーサリアムやリップルを取引できる?

「正式登録された取引所」ということは、
米国ではニューヨーク証券取引所、ナスダック証券取引所、
シカゴ証券取引所、NYSEアメリカン証券取引所などが取扱先の候補となるのではないだろうか。

ナスダックやニューヨーク証券取引所はビットコインETFも積極的に取り込んでおり、
暗号通貨の潜在的可能性を認識している。

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