ビットコイン急落、「BTCの価格が長期的に回復するのは難しい」理由とは？

地球のみなさん、こんにちは。
クリプトボーイです。

「ビットコイン（BTC）の長期的な価格回復は難しいかもしれない」という、再高騰を祈る投資家が耳を覆いたくなる不吉な分析結果をコインデスクが報じている。「BTCの長期価格指標が4年ぶりに弱気に転じ、価格の継続的な上昇を妨げている」のが理由らしい。

4つの予想ポイント

まずは4つの予想ポイントをみてみよう。

1．5カ月と10カ月のMA（移動平均線）をみる限り、2月の最低水準（6000ドル）を下回る可能性が高い。
2．短期的に7818ドルに上昇する可能性がある。下降トレンドラインを上回れば8310ドルに達するかもしれない。
3． 9990ドルを超えない限り、長期的な強気の見通しは期待できない。
4．もしも終値が10カ間のMAを下回ることがあれば、7000ドルを切る可能性もある。

ゴッドボール氏の予言

不吉な予言者はコインデスクのライター、オムカー・ゴッドボール氏だ。

Despite the rally late in the month, the cryptocurrency dropped 19 percent in May, according to Bitfinex data, pushing the 5-month moving average (MA) below the 10-month moving average for the first time since June 2014. The bearish moving average crossover validates the argument that long-term bull market has ended and indicates scope for further losses.
ビットフィネックスのデータによると、下旬は値を上げたものの、5月の仮想通貨価格は19%減。5カ月間の移動平均（MA）は、2014年以来初めて10カ月間のMAを下回った。弱気のMAクロスオーバーは、長期的な強気相場が終わりを告げ、さらなる損失の余地があるという議論を立証する。

ゴッドボール氏は「フィボナッチ数」なども持ちだしてBTCの月間チャートを分析し、5月の仮想通貨はボロボロ状態から抜けだしていないと指摘。ボロ儲けできた時代が終わったどころか、さらに値下がりする可能性があると予測している。4時間ごとのチャートをみる限り、値上がりはしばらく続きそうだが、あくまで短期的なものらしい。

「フィボナッチ数」に基づいて月間チャートだけに焦点を当てると、BTCは2月のように6000ドル台へと落ち込み、さらに4384ドルの下値をつける可能性があるという。

第1四半期のBTC価格上昇は稀？

1カ月近くも下落が続いていたBTCは、5月末には回復の兆しをみせた。1.1万ドルこえした3月が遠い昔のように思えるが、5月上旬には限りなく1万ドル台に近いラインまで回復し、再び7000ドルぎりぎりのラインに撃沈。6月15日現在は、7000ドルも割り込んで6500ドル前後をさまよっている。

ゴッドボール氏の予言が的中し、6000ドル台に突入しているわけだが、もしかするとそれ以下へと急降下してしまうのだろうか。BTCの価格下落は、イーサリアム（EHC）やリップル（XRP）といったほかの仮想通貨にも伝染中だ。51%攻撃やセルフィッシュ・マイニングによるハッキング被害も続出し、仮想通貨市場全体に漂う不穏な空気が濃くなりつつある。

専門家の意見は様々だ。「過去5年間、第1四半期にBTCの価格が上がることは珍しい」などという、悲観的な状況から楽観的な要素を見つけだそうというコメントもある。

結局のところ、投資家にとってBTCはまだまだ「非安全資産」の域を超えていないのだろう。そう考えると、この先さらに価格が落ち込むという悲劇も十分起こり得る。

フィボナッチ数とは？

数学で、最初の2項が1で、第3項以降の項がすべて直前の2項の和になっている数列。12～3世紀に実在したイタリアの数学者レオナルド・フィリオ・ボナッチ氏が考案した。相場の反転を見抜く手法で、投資の世界でも広く用いられている。

オムカー・ゴッドボール氏は何者？

ゴッドボール氏はコインデスクやFXストリートから世界中に情報を発信している、国際ブロックチェーンニュースのリーダー。ビットコインを含む仮想通貨の価格に基づいた、テクニカルチャート作成・分析を担当。元々はデリバティブ・アナリストだったが、その後通貨アナリストに転身した。Twitterアカウントは@godbole17だ。