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テレグラムICO中止「もう資金は十分集まった」--今後どうなる?

2018/05/07

クリプトボーイ

クリプトボーイ

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地球のみなさん、こんばんは!
クリプトボーイです。

暗号通貨投資家はご用達のメッセージアプリ「テレグラム」がICOをキャンセルし反響を呼んでいる。
史上最大のICOになると期待されていただけに、市場の失望は想像に難くない。

突然のキャンセルの理由はもちろん、今後の展開も気になるところだが、どうなるのだろうか?

テッククランチの記事を見ていこう。

予想以上の資金調達でICOをキャンセル?

テレグラムは招待された特定投資家と一般投資家にトークンを売り出し、
12億ドルの資金調達を計画していた。

このICOは「TON(テレグラム・オープン・ネットワーク)」
と呼ばれるプロジェクトのための資金調達が目的だった。

同社の既存のメッセージアプリから様々なサービス
(決済・ファイル保存・検問に引っかからないブラウジング、分散型アプリなど)を
提供できるブロックチェーン・プラットフォームを構築するというものだ。

ホワイトペーパーが公開された時点では、
テレグラムは招待された特定投資家と一般投資家に
トークン「グラム(Gram)」を売り出し、12億ドルの資金調達を計画していた。

しかし突然、目標調達額を17億ドルに引き上げ、一般投資家へのトークン売出しをキャンセルする。

That’s almost certainly because it had already raised enough money to develop TON without the risk of running into the SEC’s ongoing ICO probe by soliciting money from the public.
TON構築のために十分な資金を既に獲得したことを示すと同時に、ICOに関する徹底的な調査を実施中の米国証券取引委員会(SEC)の目から逃れる意図があるものと推測される。

なるほど、説得力のある推測ではあるが、トークンを買いそびれた一般投資家にとっては失望以外の何者でもない。取引所で出回るのを待つしかないが、現時点ではそれがいつになるのかも分かっていない。

 

ICOキャンセルは初期投資家にとってチャンス?

しかも2億人が利用する大人気メッセージアプリという点、
初期投資家が大特価でトークンを獲得したという点を考慮すると、争奪戦は避けられそうにない。

取引所外でトークンを売買するセカンダリー市場が出現し、既に大金を手にした投資家もいるという。

One source said an early investor who acquired a tranche of tokens at a price of $0.37 is actively seeking to sell for $1.30 — potentially a 3.5-fold increase for a token that hasn’t left the gate yet.
(初期の)トランシュ(証券化商品をリスクレベルや利回りなどの条件で区分したもの)で、トークンを0.37ドルで手に入れた初期投資家は、現在1.30ドルで売却しようとしている。つまり公開取引前から、既に3.5倍の値がつくことになる。

この情報を得たテッククランチは、
他にも同様の取引が様々な価格で行われてきた=すべてのトークンが高価格で取引されているわけではないとする一方で、利益に走る仲介業者の存在も指摘している。売り手・買い手の取引を仲介し、手数料で稼ぐブローカーだ。

こうした例は氷山の一角だという。
今回のICOキャンセルが、トークン略奪戦に拍車をかけたのは間違いない。

大特価でトークンを獲得した初期投資家にとっては、さらに大きな利益を得るチャンスというわけだ。

 

透明性に欠ける?ICOへの批判

こうした事態をテレグラムはどのように受けとめているのか。

Another source told TechCrunch that Telegram is aware of the unofficial sales but, since they do not violate any laws — because ICOs are not regulated — there is nothing that it can do but watch.
テレグラムは非公式の売買を認識しているが、監視する以外に打つ手はない―と別の情報提供者はテッククランチに語った。ICOには規制が設けられていないため、違法な行為ではないからだ。

しかし非公式に売買されているトークンの価格が高騰すれば、将来的な上場価格やポストICO価格に大きな影響をあたえかねない。テッククランチは、テレグラムが初期段階でこうした状況を管理出来ていない事実に対して懸念を示している。

The Telegram ICO has already raised considerably more than any other project to date — the nearest being Filecoin’s $250 million-plus ICO — but it has not set a shining example.
テレグラムのICOは、既に過去最大の資金(17.5億ドル)を調達している。2.5億ドルをを調達した次点のファイルコイン(Filecoin)を大きく引き離しているものの、良い模範とは言い難い。

そもそもこのICOは不透明性が批判されるなど、ちょっとしたいわくつきだった。

Pantera Capital’s Charles Noyes called it “opportunistic” with a white paper that is “essentially a wishlist of things they want to have, and how it will work assuming that their wishlist doesn’t crash and burn.”
ブロックチェーン投資ファンドのパンテラ・キャピタルのチャールズ・ノイス氏は、(テレグラムのICOを)「楽観的」と述べ、ホワイトペーパーに関しては「基本的にこうなれば良い、大失敗しなければこうなるという希望的観測を並べたリストだ」と批判した。

MIT Technology Review called it “bold but short on ideas,” while others have pointed out that much of the technical theory laid out in the document is recycled from other projects.
MITテクノロジーレビュー(マサチューセッツ工科大学のメディア部門が発行する科学技術誌)は「大胆だがアイデアに乏しい」と評価。他のプロジェクトのリサイクルという批判もある。

テレグラムが立ち向かうべき難題はICOだけではない。ロシア政府がメッセージアプリの無効化に圧力をかけているのだ。既に1900万件ものIPアドレスがブロックされており、同様の動きがイランでも勃発中だという。

 

テレグラムとは?

2013年、ロンドンで設立されたテレグラム・メッセンジャーが提供する
クラウドベースのメッセンジャーアプリ。

あらゆるデバイスで同時に、安全・快適・スピーディーに
メッセージがやり取りできる点が売り。

2018年2月と5月にICOを実施しており、総額17.5億ドルを調達している。

 

ロシア、イランはテレグラム禁止令

ロシア当局は4月13日、ISP各社にテレグラムへのアクセスを遮断するよう要請した。

しかし当局が期待したほどの効果はなく、
GoogleやAmazonのIPアドレス約2000万件をブロックしたにも関わらず、
ユーザーはVPNやプロキシ経由でアプリを使い続けているそうだ。

それどころか一般企業のIPアドレスが誤ってブロックされてしまうなど、
はた迷惑な事態におちいっている。
禁止を命じた当局のサイトもブロックされたというから、もはやお笑いの域といえる。

イランも「ICOは法定通貨を弱化させる」という理由で、テレグラム遮断を検討中だと報じられている。

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