仮想通貨Stellar(ステラ)とは?特徴・将来性を解説
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今回はこの1年間ほどで急速に力を付けた仮想通貨Stellar(ステラ)を紹介しよう。
2018年8月9日時点の時価総額は4,000億円を超え、堂々の10位圏内を維持している。
リップルとも関連の深い銘柄だけに投資家の注目も熱い。早速ステラの特徴や将来性について解説していこう。
仮想通貨Stellar(ステラ)の特徴
仮想通貨Stellar(ステラ)は、同じアルトコインでもあるRipple(リップル)のシステムをもとに生まれた。リップルは世界100以上の金融機関と手を結び、仮想通貨を使って「早く、安く国際送金できる」サービスを開発中だ。
ステラもリップルと同様に国際送金市場をターゲットとする。ただし、リップルの場合は主に企業や団体向けにサービスを提供しようとしているのに対し、ステラの場合は「個人」の送金を対象としている。
ステラのシステムを具体的に紹介してみよう。
たとえば、日本にいるAさんがアメリカにいるBさんに1万円を送ったとする。現状の国際送金は国内送金とは比べものにならないほど手数料がとられる。そして時間もかかる。
アメリカに送るだけでも「日本の銀行→中継銀行→アメリカの銀行」と最低でも3つの金融機関を中継するので、Bさんの口座に送金されるのは最低でも1日、遅い場合だと1週間程度もかかってしまうのだ。
また送金手数料の他に、為替手数料、中継銀行手数料、受取手数料が発生し日米送金の場合は約4,000~5,000円の手数料が! なんと1万円送ると約半分が手数料として消えてしまうのだ。
そこでステラは、各銀行間でネットワークを形成し、中央にステラシステムを置く。今回の例だと「日本の銀行→ステラシステム→アメリカの銀行」の流れでBさんにお金が届くのだ。
このステラシステムでは決済をStellar通貨(XLM)で行うので、おおよそ0.0002~3円程度の送金手数料だけで済む。また複数の中継銀行をまたぐ必要もなく、送金はなんと2~5秒の時間で完了するのだ。
仮想通貨Ripple(リップル)との相違点
投機的な取引ではステラとリップルが比較されることが多いが、基本的な考え方はどちらも変わらない。どちらもリップルの基本システムを活かし国際送金イノベーションを生み出そうとしている。
ただし、ステラの場合は個人向け、リップルの場合は法人・団体向けという違いがある。
他にも2点だけ、投資家なら押さえておきたい違いがあるので紹介しておこう。
・通貨発行量上限が年々増えていく
・ステラ社の通貨保有量は全体の5%
ステラもリップルも通貨の発行上限量は1,000億枚(ビットコインは2,100万枚)。一般公開されたと同時に全てのステラ通貨、リップル通貨は市場に流通している。
リップルの場合はこの総発行枚数から徐々に流通量が消えていく、つまりどんどん通貨が無くなっていくわけだ。これだは希少性ばかり高まって通貨価値が暴騰してしまうかもしれない。
そこでステラは逆に総発行枚数から年々1%増加するように設定している。法定通貨と違い自由にお金を刷ることができないので価値が安定しやすいメリットがある。
また、リップル通貨(XRP)を発行したリップル社は全体の6割以上のXRPを保有しているが、ステラ(ステラ社)は5%に留まる。つまり、通貨発行者の独裁体制のリスクを緩和し、より多くのXLPがユーザーに出回るのだ。
仮想通貨Stellar(ステラ)の将来性
ステラはリップルよりも1年あとになって発行された仮想通貨だ。にもかかわらず既に時価総額は6位、3位のリップルに肉薄するまでに迫っている(2018年8月9日時点)。
XLPの時価総額は4,300億円にまで高まっており、2017年末頃から人気銘柄としての地位を築き上げた。
既に世界ではステラと手を結ぶ大手企業が多い。皆さんもご存知のIBM、フランス送金会社TEMPO、コンサルティング大手Deloitteなど、今後も金融機関やリップル関連会社との連携も視野に入ってくるだろう。
2018年中にはステラの分散取引所(SDEX)開設、ライトニングネットワークの実装など大きなイベントが予定されており、今後の動向に目が離せない。
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