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イーサリアム(ETH)はシャーディング実装でどうなるのか?ヴィタリックが明言

2018/05/09

クリプトボーイ

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地球のみなさん、こんばんは!
クリプトボーイです。

3月6日以来初めて800ドル超えを果たしたイーサリアムだが、
どうやらヴィタリック・ブテリン氏によるシャーディング実施発表が追い風となったようだ。

 

シャーディングとは?

「シャーディングって何?」という読者のために、CNNの記事から解説を引用する。

In essence, Sharding is a solution that optimizes the process of verifying transactions and smart contracts by splitting the blockchain network into partitions called shards. Instead of having every single node go through the entire transaction history of the Ethereum blockchain network, Sharding allows certain nodes to be assigned to certain shards, optimizing the process of nodes verifying transactions.
シャーディングを簡単に説明すると、ブロックチェーン・ネットワークを「シャード(Shard)」と呼ばれる複数のグループに分割することで、取引やスマートコントラクトの処理能力の向上を図るソリューションだ。単一のノードに取引全体を処理させる代わりに、各シャードが割り当てられた取引を処理し、ノードが検証する取引プロセスを最適化する。

要約すると、
分担作業的発想で、ブロックチェーンが処理できる取引件数を増やすための手法ということだ。
ビットコイン同様、イーサリアムにとってもスケーラビリティ問題は避けては通れない道である。
解決策なくして、ノードやユーザーの増加には対応できない。

しかし容量や柔軟性を向上するという点では、ビットコインよりも難易度が高そうだ。

Contrary to bitcoin, Litecoin, and other payment-focused blockchain networks, blockchain protocols like Cardano, Ethereum, and EOS are in need of a larger blockchain capacity and flexible network as they support large-scale decentralized applications.
ビットコインやライトコイン、他の決済系ブロックチェーン・ネットワークとは対照的に、カルダーノやイーサリアム、EOSなどのブロックチェーン・プロトコルは、大規模な分散型アプリケーションをサポートするため、より大きなブロックチェーン容量と柔軟性の高いネットワークが必要になる。

コインベースの共同設立者フレッド・エアザム氏は、
数百万人ものユーザーが利用する分散型アプリをサポートするためには、
イーサリアムは現在の100倍以上のスケール能力が必要だとみている。

 

「キャスパー」「プラズマ」も来ている

スケーリング問題に取り組んでいるイーサリアムの開発者ジェームズ・レイ氏は、
ノードがすべての取引を検証するための必要条件が、
ブロックチェーンのスケール能力を制限している点を指摘していた。

“In large part because of this, Bitcoin is limited to ~3-7 transactions per second, Ethereum to 7-15, etc. However, this poses a question: are there ways to create a new mechanism, where only small subset of nodes verifies each transaction?”
「主にこれが原因で、ビットコインは1秒あたり3~7件の取引、イーサリアムは7~15件の取引しか処理できない。しかしながら、ここで疑問が生じる。新たなメカニズムを作成し、ノードのごく一部が各取引を検証するプロセスに適用する手段はあるのだろうか?」

これまで複数の解決策が提案されてきたが、
今回ブテリン氏が実装を決定したのがこのシャーディングだ。

4月30日、「シャーディングが来るぞ」とTweetし、
「GitHub」にPoCをアップロード。
その後、オンラインコミュニティーで詳細を公表した。

3月に公開されたロードマップによると、
シャーディングは3段階に分けて行われる。
近日中に実装される「ルビー」に続き、
2018後半に「サファイア」、
2019年中に「ダイアモンド」を予定しており、
最終的にネットワーク全体への実装を目指している。

イーサリアムはシャーディングと並行し、
「キャスパー(Casper)」、「プラズマ(Plasma)」
という解決策を用いてスケーリング問題に取り組んでいる。

現在、イーサリアムは「PoW(プルーフ・オブ・ワーク)」という
コンセスアルゴリズムを用いているが、
これを「PoS(プルーフ・オブ・ステーク)」へ移行させるためのプロジェクトがキャスパーだ。

プラズマはブテリン氏とライトニング・ネットワークの開発者ジョゼフ・プーン氏が
発表したプロジェクトで、
階層ツリーを基盤にしたサイドチェーン技術で、
1秒間の取引件数やデータ量を劇的に向上すると期待されている。

前述した通り、イーサリアムがさらなる進化を遂げる上で、
スケーラビリティ問題の解決は必須課題だ。

シャーディング、キャスパー、プラズムが期待通りの効果を挙げるか、きっちり見届けよう。

 

PoW(プルーフ・オブ・ワーク)とPoS(プルーフオブステーク)の違い

PoWはビットコインにも用いられているコンセンサス・アリゴリズムで、
直訳すると「仕事の証明」という意味だ。
仕事量=計算量によって取引の記録を証明するという仕組みで、
仕事量が多い参加者ほど取引を記録する権利を得る―つまりより多くの報酬を得られる。
必然的に、どれほどの電力を自由に使えるか否かが重要となる。

一方PoSは仕事量ではなく、
保有するコインの量によって取引を記録する権利が発生する。
コインの保有量が多ければ多いほど、受けとる報酬も多くなる。
PoWのように大量の電力を使う必要がないという点で、より公平なシステムといえる。

 

イーサリアムがPoSに移行するメリット・デメリット

ブテリン氏はPoS移行後、イーサリアム(ETH)の新規発行がゼロ、
またはほぼゼロになると発表している。

そうするとマイニングの報酬が失われ、電力の消費が抑えられるだろう。

しかしコインの保有量が多ければ―ということは、
長期的にみると流動性の低下につながるかもしれない。
「参加者が保有量を高めるためにコインを手放さない」という状況も、十分に予想できる。

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