話題のニュース

ICO詐欺被害が1.5億ドル超えたロシア ワールドカップまでに規制導入?

2018/05/06

クリプトボーイ

クリプトボーイ

この記事は約7分で読めます。

地球のみなさん、こんばんは!
クリプトボーイです。

ロシア暗号通貨・ブロックチェーン協会(RACIB)の調べによると、
2017年、ロシアでICOによる調達資金総額が3億ドルに達したものの、
そのうち半分が詐欺案件に吸い上げられたという。

事態の深刻さを受け、RACIBは自主規制によりICO基準の導入と、規制法案を同時に進めている。

Bitcon.comの報道を見てみよう。

 

RACIBが導入する「ICO基準」とは?

At least $150 million dollars raised by Russian ICOs in 2017 were collected by pyramids, RACIB revealed, while announcing a plan to fight financial fraud in token sales.
RACIBは2017年にロシアのICOで調達された資金のうち、少なくとも1.5億ドルがピラミッド(ポンジスキームなどの詐欺案件)に流れたとし、トークンセール関連の金融詐欺撲滅に向けて乗りだす意向を明らかにした。

The initial coin offerings with Russian participation account for 10% of the global market, as news.Bitcoin.com previously reported. The association expects Russian projects to attract $1-1.5 billion USD in 2018.
「Bitcoin.com」の報道によると、ICOへのロシアからの投資は世界市場の10%を占めており、RACIBの予想では2018年、10~15億ドルに達すると見こまれている。

巨額の投資は国の経済に貢献する潜在性を秘めている反面、
一歩間違えれば悪影響をもたらしかねない。

そこでRACIBは、投資家が本物のICOを見極めるための「ICO基準」を導入しようとしている。
イズベスチア紙の報道によると、このICO基準は企業にとって中々ハードルの高いものとなりそうだ。

RACIB will verify if the company has a website with information about previous projects. The association will check for a white paper and a roadmap for the ICO. Startups will be expected to announce a minimum rate of return of the investments.
RACIB はICOを実施する企業が、過去のプロジェクトに関する情報を確認できるサイトがあるかを検証し、ICOのホワイトペーパーやロードマップをチェックする。スタートアップには投資家の最低リターン率を発表することが求められる。

 

2018年夏までに導入される可能性が高い2つの法案

この「ICO基準」はあくまで自主規制的のもので、
正規の規制として2つの法案がロシア下院に提出されている。

The draft law “On digital financial assets” legalizes various crypto activities, including initial coin offerings. Another bill aims to amend the civil code in order to regulate the use of “digital money” in payments and protect investors’ rights and interests.
ICOを含む様々な仮想通貨活動の合法化に関する規制を示した「デジタル金融資産について」の法案と、決済におけるデジタルマネーの利用を規制し、投資家の権利と関心を保護するための民法改正に関する法案だ。

規制の導入に対する専門家の意見は様々だ。

The chairman of the parliamentary Financial Market Committee, Anatoliy Aksakov, shares the view that the ICO sector should regulate itself to a certain extent. The proposed legislation covers token sales only in general terms, he noted. The details can be introduced through self-regulation, the lawmaker added.
アナトリー・アクサーコフ金融市場委員は、ICOセクターはある程度自主規制をすべきとの見解を示している。法案はあくまでトークンセールスを一般的にカバーするものであり、詳細は自主規制にゆだねるべきと述べている。

“Citizens can lose money not only because a project might be fraudulent, but also because they don’t understand cryptocurrencies very well,” says Teimuraz Vashakmadze from the Russian Presidential Academy of National Economy and Public Administration. Investments in tokens can be highly risky, he warns.
ロシア国立経済行政大統領学院(RANEPA)のテイムラズ・ヴァシクマゼ准教授は、「プロジェクトが詐欺であるかもしれないというだけではなく、仮想通貨の知識に乏しいことが原因で、市民はお金を失いかねない」と、トークンへの投資が高リスクになりかねないことに警告を発している。

しかし規制を厳しくし過ぎれば、
仮想通貨関連業者は規制の緩やかな環境に事業基盤を移行させる可能性がある。
RACIBにとっては、ICOの規制基準をどこに設けるか―判断が難しいところだろう。
ロシアでは6月14日~7月15日にかけて「2018 FIFAワールドカップ」の開催が予定されており、
世界中から詰めかける訪問者で20億ドル相当が流入すると期待されている。

その一部が仮想通貨決済になることは容易に想像できる。

そのため両法案はワールドカップ開催前には導入される可能性が高い。

 

ロシアの暗号通貨に対するスタンス

かつてビットコイン利用者や業者に実刑・罰金を課する法案を提出するなど、
徹底的な反仮想通貨精神をむきだしにしていたロシアだが、
近年はプーチン大統領がイーサリアムに関心を示し、
仮想通貨への課税を含めた規制フレームワークの導入を命じるなど、
ポジティブな面に視野を広げている。

過剰な警戒心から仮想通貨に秘められた可能性を打ち消す代わりに、
安全・効率的に仮想通貨を普及させるための環境整備を優先事項に進めている。

 

世界初の国際ICOイベントも開催

ロシアのサンクトペテルブルクでは2017年10月、
大規模な国際ICOイベント「ICO-Hypethon」が開催された。

サンクトペテルブルクはMicrosoftやGoogleなど大手IT企業が
支社を構えるロシアのIT都市で、
イベントのスポンサーはデロイトやビットコイン・ファウンデーションが務めた。

国際的な仮想通貨専門家とスタートアップ、ICO投資家が
意見やアイデアを交わす機会となったこのイベントは、
ロシアのICOや仮想通貨に対するポジティブなスタンスを世界中にしらしめた。

登録者限定プレゼント&コア情報配信中!

コメントを残す


関連記事

TOP