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イーサリアム最新情報「キャスパーとシャーディングを同時アップグレード?」

2018/07/09

クリプトボーイ

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イーサリアム最新情報「キャスパーとシャーディングを同時アップグレード?」

地球のみなさん、こんばんは!
クリプトボーイです。

6月15日に開催されたイーサリアムのオープンソース開発者会合で、目前に迫ったアップデートの際、「キャスパー」と「シャーディング」を同時進行させてしまうという案が飛びだした。

コインデスクの報道から、最新情報をお届けする。

シャーディングとキャスパー、同時アップグレード?

今回の会議の重大議題は「シャーディング」と「キャスパー」。これについてヴィタリック・ブテリン氏が、目からうろこの提案を持ちだした。

Rather than releasing sharding and Casper separately, Buterin said, new advancements in research might enable both upgrades to activate together. (The idea is Casper might be released on a sidechain, or shard, rather than as a smart contract, as previously proposed).
ブテリン氏いわく、シャーディングとキャスパーを別々にリリースする代わりに、同時にアップグレードすることが可能かもしれない(つまり、キャスパーを以前提案されていたようなスマート・コントラクトではなく、サイドチェーン、あるいはシャード上で展開するという案だ)。

キャスパーはイーサリアムが長年温めてきたコンセンサス・アルゴリズムのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)。PoSだとコインの保有量でブロック承認の割合が決まるため、公平なエコシステムを築きやすくなる、エネルギー効率が向上する、といった利点がある。

一方、取引量の増加にともなうスケーリング問題の解決には、取引の検証作業をノード群ごとに役割分担し、並列するシャーディングがカギとなる。

この2つを同時に展開することで、「理論上の最大値まで、スケールアップできる」とブテリン氏は期待を膨らませているが、現段階では「あくまでロードマップの中間ステップにおけるの実質的な改訂案」で、最終プランではないと断っている。

新しい提案の利点

ブテリン氏は今回の移行にシャーディングを組み込む利点を、いくつか挙げている。

1.シャーディング・システムの最終段階へのガイダンス?
2.資金削減=普通の参加者も存在感をアピールできる
3.イーサリアムのブロックチェーンを邪魔しない
4.セキュリティーの向上

ブテリン氏の最新の見積もりによると、キャスパーの初期バージョンをシャードに加えることで、ネットワークの安全性向上に必要な資金が1500ETHから32ETHまで大幅に減るという。

そうすれば定期的にステーキングに参加している普通の参加者も、存在感を強めることができる。

さらにキャスパーは、イーサリアムのブロックチェーンに干渉せずに作動可能らしい。これはキャスパーの構成要素がメインチェーンからある程度切り離されており、サブチェーンとして独自のルールを備えたまま、開発できるからだ。

シャーデングの開発者、ジャスティン・ドレーク氏はセキュリティーの向上に関して、「シャーディングの取引検証者にならずに、キャスパーの取引検証者になることはできない」と説明している。

キャスパーとシャーディングはほかにも統一可能な点があり、既に様々なプロジェクトに取り組んでいるそうだ。そして試行錯誤を繰り返すうちに、

“The development of the one system will be much more directionally en route to what we expect the final later stage sharding system to look like,”
シャーディング・システムの最終段階を目指している途中で、ひとつのシステム開発がそこに近づいていくだろう。

とブテリン氏は期待している。

むだ骨に終わりそうな「EIP1011」

コインデスクの報道によると、キャスパーの現バージョン「FFG」は「EIP1011」というスマートコントラクト名で、イーサリアムのソフトウェア顧客に試験的に提供されている。

しかしブテリン氏が明かした新たな案が採用された場合、こうした試験も中止になるだろう。

「骨折り損の……」という結果になりかねない状況に、EIP1011の開発者はさぞかし肩を落としているかと思いきや、開発者のダニー・ライアン氏は「事態の受け入れに葛藤はあったものの、前向きな進歩として受けとめている」とコメントしている。

サイドチェーンとは?

複数のブロックチェーン間で取引などの情報をやり取りし、様々な機能をブロックチェーンに実装する技術。例えばビットコインのブロックチェーンを「親チェーン」とすると、相互関係のあるブロックチェーンが「サイドチェーン」と見なされる。

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