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ETHEREUM(イーサリアム)爆下がり。価値はゼロになるのか?今後の為に必要な考察とは何か?

2018/09/10

クリプト鬼

クリプト鬼

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2018年9月9日現在。ethereum(イーサリアム※以後ETH)の価格は200ドルを切りました。
これはETHを保有した人がETHのネガティブな側面を考慮して大量に売りを入れた為です。
ETHは2014年にICOを行い1円で販売されました。
そこを考慮するとまだまだ高値なのですが、
「ETHの価値はゼロになってもおかしくない。ICO市場が沈静化し実需用がない」などという意見を出す人もいます。
この記事ではETHを基礎から簡潔におさらいして、ETHの将来的な価値について考察する上で必要と考えられる行動を共有させて頂きます。

そもそもETHってなんで高騰したの?

ETHの現状の価値は
「ICO市場を盛り上げて、多くのトークンを生み出したこと」
と言えるでしょう。

ICOとは暗号通貨(仮想通貨)を使用して資金を調達する手段の事です。
資金は基本的にETHを集めます。つまり、投資家は資金を集めようとする企業に投資をする前に取引所でETHを買う必要があります。買いが殺到するれば、当然ETHの価値が上がります。

資金を受け取った企業はトークンと呼ばれるETHを基に生成されたコインを投資家に渡します。
そのコインは企業のプロジェクトの象徴です。
プロジェクトの進捗状況で価値が変動します。
ETHを例にすると1円から最大13万円まで高騰しました。
リターンが大きいので、当時はICOバブルなどと呼ばれ多くのプロジェクトが生まれました。
そのプロジェクトの多くはETHを基にコインを作りました。資金調達にETHを使用しました。
ICOの数だけETHは高騰しました。

ETHの将来的な価値はどうなるの?


ETHのホワイペーパーによれば、ETHはトークンとDappsと呼ばれるコンテンツが増える程に価値を上げるコインと言えます。

トークンは基となるブロックチェーンから生成されます。トークンを基に新たなトークンは生み出せません。
つまり、ETHはトークンを生み出すことのできるコインということです。
このトークンを生み出すことのできるタイプを
プラットフォーム(基盤の意味)コインと呼ばせて頂きます。上記画像ではプラットフォームブロックチェーンが該当します。
ETHという基盤でETH系のトークンが生み出せるというニュアンスが分かりやすいかと思います。
EOS、ADA(Cardano)、AION、NEOもプラットフォームコインに属します。

プラットフォームコインから作られたトークンは送受信に基となったプラットフォームコインを手数料として使用します。
トークンを基に作られたDapps(コンテンツのような意味)の稼働には基本的にはトークンを使用しますが、トークンの使用にはプラットフォームコインを使用しないといけないので、トークンのDappsもプラットフォームコインを必要としてます。
プラットホームコインから作られたDappsの稼働もプラットフォームコインを手数料として使用する必要があります。
トークンを使用しなくてもDappsは作れます。

まとめると・・・
①トークンの使用
②トークンを基にしたDappsの稼働
③プラットフォームコインを基にしたDappsの稼働
この3つの用途でプラットフォームコインを取引所から購入することで高騰します。

ETHはsmart contract(スマートコントラクト)と呼ばれる技術の使用を容易にしました。
それは多くの契約を自動化できる汎用性の高いものでした。
その技術を使用してあらゆるものを自動化しようと多くのトークンが生まれました。

ETHが高騰した理由は多くのトークンを生み出したプラットフォームコインだからです。

なんでETHは下がったの?

ICOの沈静化とDappsは実需用の獲得の途中である為

上記の内容から1円で販売されたETHは13万円以上の高値になりました。
そして、2018年9月10日現在200ドルを切りました。
これはシンプルな話で・・・
「高値になった理由のICO市場が沈静化してETHの使用が減少した」からです。

Dappsが稼働して高騰するというのはあくまでも将来的な展望の話であり、現状はDappsの開発途中です。
つまり、ICO市場として用途が減り、コンテンツとしての需要が少ない為、価格を下げたということです。
これが一般的な見方でしょう。
しかし、私は別の可能性をここで提示します。

競合コインの登場

先にETH以外にもプラットフォームコインがあるとお伝えさせて頂きました。
これらのコインはETHとは性能が異なります。
つまり、「このプロジェクトならETHじゃない方が良い」と企業が考えた場合はETHを使用しないということになります。
競合コインの中でも有望視されているものは当然ETHと比較されます。
そうすると・・・
「ETHよりも別に投資をした方が良いかも。ETHを利益確定させて別に投資をしよう」と考える人が出てきます。
実際、利益を出したい人達は自身が投資をしたコインを持ち上げて、他のコインのリスクを重点的に伝えたりします。
ネガティブキャンペーンというものです。

操作された価格

Bitcoin(ビットコイン※以後BTC)のETFが話題になっています。
それは承認がされなかったり、延長されなかったりします。
その理由の一つが
「暗号通貨の価格が操作されている現状に取引所が適切な対応が出来ていない」
と、ETFを承認する権限を持つ米国証券取引委員会(SEC)はコメントを出しています。

暗号通貨の出来高はこれまでの金融市場と比較して非常に少なく、価格を操作しやすい状況にあります。
また、一方で将来的に価格が上がる要素もあります。

ETHの将来的に価格上昇が見込める点

・ETHをビジネス利用する為のEEA(Enterprise Ethereum Alliance)は世界中で大企業を含む600社の企業が加盟をしています。将来的にこれらの企業がETHのコンテンツを作成する確率が高いことが分かります。

・トークンを含めたICOプロジェクトの半数以上は4か月以内に消失するが、裏を返せば残るものもありその中にはETHコインが多く含まれるという事実がある。

・世界銀行はETHブロックチェーンを使用して債権のサービス「Bondi」を発表した。これは将来的な需要獲得が見込める大きなニュースです。世界銀行はBondiの商品価値は7900万ドル(80億円以上)と発表しています。

・世界的大企業のMicrosoft(マイクロソフト)はETHブロックチェーンを使用した政府向けクラウドサービスAzureを発表しています。政府向けということはETHを国が使用する確率が高まるということです。

・PoSというシステムに切り替わるとETHを保有した方が得と考える人が増え、売りの圧力が減り結果として、価格が上昇する可能性があります。

・ICO市場沈静化の理由は各国の規制を整えるための動きです。規制が整えば、認知度の高いETHを使用してICOしたいと考える企業が実施する可能性があります。

結局ETHの価格は上がるの?

現在、多くの暗号通貨トレーダーは上記のような動向を見ていない人が少ないのが現状です。
チャートを見て取引をしているのが大半であり、短期トレードの投機を目的として方が多いです。
これまで説明したような点を考慮したチャートにならなければ彼らは売るでしょう。
価格は操作されている前提で考えると短期で急上昇は操作をする人の気分になります。

長期で見たときはETHブロックチェーンのコンテンツが需要を獲得して、安定的にETHを購入する人が増えれば価格は上がることが予測されます。
つまり、「価格操作しきれない需要による買い圧力が増えれば底値が上がる」という見方が出来ると考えられます。

おそらく、多くの方が「いつ」上がるのかを知りたいと考えていると思います。
しかし、膨大な数のETHを使用したプロジェクトを考察して需要獲得までの期間を的確に判断するのは極めて困難です。
ですので、これは動向を調べて日々アップデートしていく必要があります。

MicrosoftのAzure、世界銀行のBondi。このように既に発表されたものであれば調査は比較的スムーズに行えると思います。大きな需要の獲得が見込めるものに絞って動向を見るのが現状としては無難であると考えられます。

ここまでのまとめ

ETHは認知度の高いプラットフォームコインであり、ICO市場が盛り上がることで価格を上げました。
現在はICOが沈静化し価格を下げていて、ICO市場以外の需要を獲得できるコンテンツの多くは開発中です。
Microsoftや世界銀行はETHを使用したコンテンツを発表しています。
しかし、価格操作された市場で市場動向を見ない多くのトレーダーは将来の価値でなく、今の利益を獲得する為の短期トレードを行っています。
将来的な価値を考察する為には、既に発表された需要を大きく獲得できる期待の持てるコンテンツに絞って調査を進めるのが無難と考えられます。競合や多くのプロジェクトの動向まで追うのは困難であるので、調査対象を絞るのが有効と判断できる為です。
ICO市場の規制化が整った後はETHを使用する業者が多くなると現状は考えられるので、各国の規制に関する報道も目を通すのが良いかと思います。

この記事が皆様のお役に少しでも立てれば幸いに思います。

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