期待の暗号通貨CARDANO(カルダノ)
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2018年になり、暗号通貨市場ボリュームは最大約8300憶ドルから、最低約2400憶ドルと大きく盛り下げました。それに伴い多くのコインが価格を下げ、「ICO割れ」というコインの初期販売時の価格を下回り、投資家の熱を冷ます結果になりました。
そんな中、CARADANO(カルダノ)はICO割れすることなく、時価総額ランキングも高順位を維持。2018年7月22日現在は8位です。
※コインマーケットキャップ.com参考
https://coinmarketcap.com/currencies/cardano/
参考情報
・カルダノのコイン名:ADA(エイダ)
・トークンセール中の価格:0.0024ドル
・2018年の最低価格:約0.1177ドル
明らかに他のコインとは違います。一体何が違うのか?
それを知る為に、この記事ではカルダノについて、私が調べた事を皆さんに共有させて頂きます。
プロジェクト内容
カルダノは2014年からはじまり、ブロックチェーン普及への課題を解決し、世界中で使用されるに適したブロックチェーンの研究・開発を行うプロジェクトです。
ブロックチェーンは世界を変える技術として注目されてはいますが、課題が残されています。
課題例
・規制監督の欠如
・セキュリテイが実証されていない実験的なソフトウェア
・機能改善の為のアップデートが政治的要素でスピーディーに実行できない
・プロトコルに関する長期計画の欠如
など
また、カルダノのブロックチェーンはethereum(イーサリアム※以後ETH)やNEO(ネオ)を利用したトークンではなく、独自暗号通貨です。つまり、ETHやNEOのようにトークンの基となります。
※独自暗号通貨とトークンの関係に関しての過去の記事はこちら
暗号通貨で知っておくべきこと。コインの種別。
bitcoin(ビットコイン※以後BTC)は2009年1月3日に世界で初めて誕生した暗号通貨であり、革新的なインパクトを世の中に与えました。しかし、先に説明した課題を抱えるコインです。
例を挙げると・・・
BTCは2015年に世界中で行われる送金や受け取りの取引にいずれ耐えられなくなると明確に分かっていました。
しかし、開発者、マイナーなど、BTCに関わる人達の立場の違いからアップデートが行われずに2年が経過しました。有効とされているアップデート案がいくつかあったのにも関わらずです。
2017年にBTCの機能が世界の取引にいよいよ耐えられなくなってきて、8月にようやくアップデートをしたと思ったら、コミュニティが分裂して、bitcoin cash(ビットコインキャッシュ※以後BCH)が誕生し、その後、他の分裂コインが次々に生まれマネーゲームのようになりました。
カルダノはこのような状況を予見して、課題を解決するには新たにコインを新たな技術と概念で作り直す必要があると考えました。2009年当時には無かった技術や考え方を取り入れて、精度の高いコインを作ろうとしたということです。
カルダノブロックチェーン上で動くコインはADA(エイダ)と名付けられました。
当初、カルダノは多くの暗号通貨とは違い、いきなりホワイペーパー等の作成を行いませんでした。今ある知識で作成するのでなく、長期に渡りブロックチェーンを研究・開発する為の環境づくりやそれを実現させる為のプランの考察をまず行いました。
ブロックチェーン業界は完成されたモデルがない為、それを創造する必要があります。
これは既存のシステムを利用する事よりも遥かに難易度が高いことです。
その為、常に情報のアップデートを行いブロックチェーンを進化させ続ける必要があります。これに必要なのはまずは行動を実現させる為のプランを用意することです。
この行動はブロックチェーンの現状を現実的に受け止め、先走りをせずに慎重に行動する為の堅実かつ賢明な思考が伺えます
エコシステムの構成
世界に通用するものを作るのは簡単ではありません。一つの組織で行うのは極めて困難です。その為、大きく分けて3つの組織がそれぞれの役割を担って活動しています。
CARDANO(カルダノ)財団
URL:https://cardanofoundation.org/ja/
役割:プロトコルの監督機関、また教育機関
・カルダノのテクノロジーとアプリケーションを規格化し、保護し、そして発展させる
・カルダノのテクノロジーとその幅広い可能性について規制当局に対し適宜情報を提供するコミュニティの拠点となる
・政府や規制機関に対し積極的なアプローチを行い、また企業やエンタープライズ、
その他オープンソースプロジェクトと戦略的パートナーシップを形成すること。 企業の利用や政府との連携に適した公式ソフトウェアと標準化プロセスを提供
カルダノ財団はMICHAEL PARSONS(マイケル・パーソン)が理事長を務めています。
彼は影響力のあるブロックチェーン業界人ランキングサイトで41位になるほどに業界に精通した人物です
※2018年7月22日現在
The 100 Most Influential Blockchain People
(ブロックチェーン業界で世界に影響を与えたトップ100人)
https://www.rise.global/top-fintech-people/p/235543/r/2571685
IOHK(インプットアウトプット香港)
URL:https://iohk.io/
役割:カルダノブロックチェーンの研究と開発
IOHKは2015年にCharles HoskinsonがCEOとなり、設立されたエンジニアリングおよびテクノロジー企業です。革新的なP2P技術を利用して30億人に金融サービスを提供することを約束しました。IOHKは契約に基づき、2020年までカルダノ・プラットフォームの設計、構築、および管理を行います。
Charles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)は2018年7月22日現在、時価総額ランキング2位のethereum(イーサリアム)の元CEOであり、時価総額ランキング30位のBitshars(ビットシェアーズ)の生みの親でもあります。
IOHKはイリノイ大学、東京工業大学、エジンバラ大学と共同で取り組んでいます。
他の暗号通貨と比べて、特筆すべきは圧倒的な研究量です。
【IOHK研究論文一覧※2018年7月22日現在】
他の暗号通貨の公式サイトと見比べて頂けると分かるのですが、ここまで論文を出している研究機関はブロックチェーンとしては稀です。
ブロックチェーンは未だ完成品のない未開拓市場です。エンジニアも不足しており、研究・開発が難しいです。
ICOで資金を集めたベンチャープロジェクトの56%が4か月以内にプロジェクトを断念している現状と比べてみると、相当に優秀な研究機関であることが良く分かります。
EMAGO(エマーゴ)
URL:https://emurgo.io/
役割:カルダノ・ブロックチェーン・アプリケーションを支援、統合、育成
Emurgoは、ブロックチェーン技術が発展途上国にもたらす変革に注目しています。 Emurgoによって資金援助を受け、またサポートされたカルダノ・テクノロジーを基盤とする分散アプリケーションは、 画期的なアプリケーションを構築する可能性を秘めています。
Emurgoは児玉 健(コダマ ケン)さんがCEOを務めており、投資・ICOコンサルティング・教育・ブロックチェーンの研究開発を行います。
2017年設立で
「SIRIN LABS」
「metaps+」
「Chinaccelerator」
「Blockcamp」
「MOX」
「TUSIMCO」
の6社とパートナーシップを結んでいます。
カルダノの技術は注目されている
CARDANOのPoS「OUROBOROS(ウロボロス)」
現在、ETHをはじめ、多くの暗号通貨が新システムPoSの研究・開発を行っており、それぞれ特徴があります。
CARDANOのPoSは「OUROBOROS(ウロボロス)」という名称です。
ウロボロスは他の暗号通貨に比べて高評価を受けています。
①Crypto2017という学術的に権威の高いものに受け入れられた
②Eurocrypt 2018学術的に権威の高いものに受け入れられた
Proof of Stake Protocol Ouroboros Praos Accepted to Eurocrypt 2018
③Googleがカルダノに連絡をとった
https://finmercury.com/2018/07/05/google-shows-interest-in-cardano-ada-will-there-be-a-partnership/
①、②は学術的にレベルが高いとそもそも受け入れられません。つまりも、誰しもが受け入れられるものでなく、その基準は世界的に厳しいということです。
このことから、ウロボロスは学術的にレベルが高い事が分かります。
学術的にレベルが高いという事は技術的にもレベルが高い事に繋がります。
分かりやすく言うと、算数の範囲で思考されたものと、数学まで考慮された範囲で作られたもの。
そして、第三者目線から見ても良いものであるという、評価を専門性の高い人から受けているという事です。
明らかに後者がレベルが高く、技術的にも期待できるのが分かると思います。
③はGoogleからの関心があるという事は、技術やイメージ等の評価が悪くないことが伺えます。
まとめ
暗号通貨市場全体は現在はやや回復してきていますが、全体を見るとプロジェクトを早期に断念しているものが多いです。
カルダノが他と異なり、高水準を維持しているのは、研究開発・コミュニティ形成・需要を広げる動き、これらの動きを3社に分けて、徹底的に動いているからというのが分かると思います。
今回、この記事を通して真面目に動いている暗号通貨というものを皆様に知っていただくことで、皆様の今後の活動にお役立て頂ければ、幸いです。
情報取得の参考となるURL
公式ウェブサイト:https://www.cardano.org/
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ホワイトペーパー(学術的):https://www.cardano.org/ja/academic-papers-2/
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