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期待のIPOのBitmain(ビットメイン)社が赤字を抱えている!?

2018/08/13

クリプト鬼

クリプト鬼

この記事は約6分で読めます。

暗号通貨のエコシステムの大きな役割を担うマイニング。そのマイニングの大手の会社のBitmain(ビットメイン)社が香港証券取引所にIPOする方針を示し、話題となっています。
これはBitmain社の評価額が1兆6000億円を超える事が見込まれているからです。

※Bitmain社のIPOの関する過去の記事はこちら
https://cryptoboy.jp/bitmain-ipo/

そして、今Twitterで話題になっているのは、
「Bitmain社は本当は赤字でIPOの資金調達でそれを埋め合わせしようとしているのでは?」
とも受け取れる内容です。

これまでの報道を大きく覆す内容です。
今回の記事はTwitter内の情報から調査をしたのでそれを共有させて頂きます。

Samson Mow(サムスン モウ)氏が多くの情報を発信


参考URL:https://www.linkedin.com/in/samson/

Samson Mow氏は世界的に有名なブロックチェーン有識者の一人であり、Blockstream(ブロックストリーム)のCSO(最高戦略責任者)です。
Blockstreamはブロックチェーンテクノロジー企業であり、Bitcoin core(ビットコインコア)に資金提供もしています。Bitcoin coreはbitcoin(ビットコイン※以後BTC)のシステムの研究・開発に関して長年BTCコミュニティから支持を得てきた非営利組織です。

彼はいくつかのデータを基にTwitter上で投資家達にBitmain社のIPOに投資をするリスクを発信しています。彼の言いたい事は簡単に言うと、下記のような事と考えられます。

 

Bitmain社のマイニングマシンは在庫が余っている


参考情報https://twitter.com/Excellion/status/1028578236320509952
※画像データはGoogleにて翻訳

Bitmain社のBTCマイニングシェア率が高い事はマイニングマシンの性能が良い事を必ずしも示すものではなく、Bitmain社の製品で代表的なものにS9というマイニングマシンがあり、それは2年前の2016年に製造されたものです。それを今なお販売していて、多くの在庫を抱えている可能性を伝えています。これはGMO、Avalon、Ebangなどをはじめとする競合が最新のものを開発している中で、この在庫はさばけるかどうかのリスクを意味します。

 

Bitmain社の資産の多くはBitcoin cash(ビットコインキャッシュ※以後BCH)

Bitmain社のバランスシートです。このデータによれば、Bitmain社の資産割合は・・・

BCH  約73%。※BCHは市場全体の流動性が約 2%
BTC  約12%。※BTCは市場全体の流動性が約 39%
LTC  約 4%。※LTCは市場全体の流動性が約 2%
DASH 約 9%。※DASHは市場全体の流動性が約 2%
ETH 約 9%。※ETHは市場全体の流動性が約 0.06%
その他 約 9%
※資産割合は端数切捨て
流動性は2018年8月13日現在のcoinmarketcap.com調べ。端数四捨五入で計算

 

BCHはリスクがある


参考情報https://twitter.com/Excellion/status/1028427355864199168
※画像データはGoogleにて翻訳

暗号通貨の流動性は現金に比べて、まだまだ少なく1番多いものがBTCです。
Bitmain社の評価額の見込みが1兆6000億円を超えることから、相当数のBCHを持っていることが分かると思います。

流動性が低いという事はトレードにおいて買い板、売り板が薄いという事にもつながります。
では、Bitmain社がBCHを売ったらどうなるでしょう?低い流動性に対して、多くの売りが入ると価格がかなり下がることが予想されます。そうすると、会社資産が大きく減ることにつながります。
つまり、売りたくても売れない状態である可能性があります。

また、暗号通貨はBTCをはじめ、価格変動リスクが大きいです。Bitmain社が売らなくても大きく価格を下げる可能性もあります。Bitmain社の株を買う事はBCHを購入する事に近しい状態になり、それはBCHの流動性の低さと価格変動リスクと向き合う事につながります。
2018年8月13日現在、暗号通貨市場はETFが騒がれていますが、その中心はBTCでありBCHではありません。資産の割合がBCHが多い事は大きなリスクであるという見方もできます。

上記、S9の売れない在庫、BTCを沢山マイニングしているはずなのに保有割合が少なく、BCHが多いことから・・・
Bitmain社の資産全体は別として、在庫という赤字を抱えている可能性があり、BCHの資産割合が多いので資産価値が安定しない事が投資家へのリスクである可能性であるとSamson Mow氏は伝えていると考えられます。

ここまでの考察

ここまで、お伝えさせて頂いたことに関して、Bitmain社からのコメントは2018年8月13日現在ありません。
ですので、あくまでも推測の域を出ません。しかしながら、Samson Mow氏が伝えようとしている内容は決して無視をすることのできないものであり、皆様にも知っていただくべきであると考えてお伝えさせて頂きました。

Bitmain社のIPOに関しては少なくても下記の項目を気にかけるべきでしょう。

・純利益(現在、過去1年の双方は少なくても見る必要あり)は?
・他社のマイニングマシンの性能を超える製品を今後開発できるのか?
・IPO後の見通しはどのように業務に取り組む予定なのか?
・BCHの処理はどうするのか?

暗号通貨はまだまだ未開拓市場であり、魅力に伴いリスクがあります。
それに関連する企業も多かれ少なかれリスクを負います。Bitmain社も例外ではありません。
暗号通貨やブロックチェーンは一般的に情報取得が困難とされており、適切な評価がこれまでもよりも難しい場合があります。私はこの記事を通して、リスクとメリット双方と向き合うお役に少しでもお役に立てれば幸いに思います。

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