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バイナンスやビットメックスにSECの捜査網が拡大?

2018/10/05

クリプトボーイ

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米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)が9月27日、ビットコイン先物プラットフォーム「1ブローカー」を運営する国際証券ディーラー、1プールとパトリック・ブランナーCEOを証券取引法違反の疑いで告訴した。

これを受け、「バイナンスやクラーケン、ビットメックスといった仮想通貨取引所にも、法の手が伸びるかも?」という懸念が高まっている。「ICOジャーナル」が様々な仮想通貨関係者や資産マネージャー、法律・規制関係者などから得た情報や見解を以下にまとめてみた。

1ブローカー告訴の背景

まずは1ブローカーが告訴された経緯を説明しよう。SECの発表によると、マーシャル諸島を拠点とする1プールとブランナーCEOには、「米国および世界各地の投資家に対し、証券ベースのスワップの売買を勧誘した」という疑いがかかっている。

The SEC alleges that a Special Agent with the Federal Bureau of Investigation, acting in an undercover capacity, successfully purchased several security-based swaps on 1Broker’s platform from the U.S. despite not meeting the discretionary investment thresholds required by the federal securities laws(SEC Press Release).
連邦証券監督局の特別捜査官が潜入捜査を行ったところ、連邦証券法で要求される任意の投資基準を満たしていないにもかかわらず、1ブローカーのプラットフォームを通して、米国から証券ベースのスワップをいくつか購入することができた(SECプレスリリース)。

1ブローカーのアカウントはメールアドレスとユーザー名だけで簡単に開設できたが、ビットコインでしか入金できなかった。つまり当局に登録されている取引所を介さずに証券ベースのスワップを販売した「未登録のブローカーおよび証券ディーラー」ということになる。

1プールのサイトによると、ドメイン(1broker.com)も強制的に廃止されたそうだ。

SECの捜査網に国境の壁ナシ

1プール騒動後、「ほかの仮想通貨取引所もヤバいんじゃないの?」という懸念がにわかに浮上している。「ヤバそうな仮想通貨取引所」として今のところ名前が挙がっている大手は、バイナンスとクラーケン、ビットメックスだ。

“I expect Kraken and Binance to be the headliners to get punk’d at some point (…) But one of them has actively antagonized regulators (Kraken) and the other has played all sorts of legal and geographic games specific to avoiding regulators (Binance)(ICO Journal). ”
「クラーケンとバイナンスは、いつか世間を騒がすことになるだろう(中略)クラーケンは規制当局を敵に回しているし、バイナンスは当局の目から逃れるために、ありとあらゆる合法で地理的なゲームをしている(ICOジャーナル)」

「ICOジャーナル」が接触した「仮想通貨に通じている」資産マネージャーや法律・規制関係者は、 SECが特定仮想通貨取引所に対し、より積極的に行動を起こして行くと確信している

この動きは米国内の取引所に限ったことではない。

「取引所がどこに法人を設立しているか?」は一切問答不要であることは、1プールの例を見ればわかる。米国や米国の消費者の資産や収益、取引に関係している限り、それを保護する強制的な権限がある(とSECは思っている)。だから例えバイナンスがマルタ島に拠点を置いていようがどこに置いていようが、踏みこむ時は踏み込んでくるだろう。

3つの取引所の運命やいかに?

それでは、3つとも1プールと同じ運命をたどるのだろうか?

今のところ、「最も窮地に陥る可能性が高いのはクラーケン」で、「ビットメックスはセーフ」、「バイナンスは逃げ切る」という予測が多い。

ビットメックスだけが楽観視されている理由について、某ヘッジファンドは以下のようにコメントしている。

“Whatever the rumors are you can cross BitMex off that list. They have serious legal architecture in place and meet every possible check mark that the SEC could possibly question (ICO Journal) . ”
「どんな噂が流れているにしろ、ビットメックスは心配ない。厳密に規制を遵守しているし、SECからチェックが入っても対応できる(ICOジャーナル)」

規制をちゃんと守っているかいないかで、SECの対応もずいぶん違うはずだ。

クラーケンのジェシー・パウエルCEOは7月、「ブローカーディーラーおよびATS(代替取引システム)として、SECに登録することを検討している」と明かしていたが、ちょっと急いだほうが良さそうだ。

サンフランシスコを拠点とするクラーケンは、ブルームバーグのターミナルにBTC価格を表示することが許された最初の企業であるほか、「東京地裁によって任命された管財人やドイツ連邦金融監督所管理下のフィドー銀行など」から信頼の高さはピカイチ。早め早めの対策で、最悪の事態は回避できるかも知れない。

バイナンスは逃げきれるのか……。

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